地域発125フェスティバル奈良県支部・稲門青垣会講演会が6月19日に近鉄奈良駅ビルの中華料理店「百楽」で開催された。
講師は若手の万葉集研究者で奈良大学文学部教授の上野誠氏。講演会のテーマは「歴史都市・奈良の歌声――「万葉集」はことばの文化財」。ユニークな視点と軽妙な語り口で奈良と万葉集の魅力をたっぷり、出席した校友約40人を魅了した。
森鴎外も「夢の国」と感動した奈良は日本の古代文化を実感する場所で、まさに木の文化の国と切り出し、1300年前に大極殿完成を祝った歌「あおによし奈良の家には万代にわれも通はむ忘ると思ふな」を朗詠。平城京の木簡発掘時には酒とシュークリームが威力を発揮したとのエピソードも紹介。かけがえのない歴史遺産の中で生きることの喜びを感じてほしいと結んだ。