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ニューオルリンズジャズクラブ稲門会:河合良一氏「偲ぶ会」開催
ニューオルリンズジャズクラブ稲門会
河合良一氏「偲ぶ会」開催
早稲田大学ニューオルリンズジャズクラブ(略称:ニューオリ)の創設者で、クラリネット奏者の河合良一氏(1960年教育)が2023年8月12日、肺がんのため85歳で逝去され、ニューオリ稲門会は11月25日、東京で「偲ぶ会」を開きました。これに先立ち同月19日、大阪でもファンらによる偲ぶ会が開かれました。
河合氏は1957年、ニューオリを創部し、卒業後、大阪でアマチュアバンド「ニューオリンズ・ラスカルズ」を結成。1963年に来日したニューオリンズのクラリネット奏者、ジョージ・ルイスから、「Keep playing(演奏し続けなさい)」との言葉を託されました。以来、河合氏とラスカルズは、素朴で味わい深いニューオリンズジャズを演奏し続け、1970年から毎週土曜日、大阪のパブ「ニューサントリー5」に出演してきました。23年7月22日のライブが河合氏の最後の演奏となりました。
ニューオリは今や、卒業生が約650人に上り、伝統ある早稲田のジャズサークルです。
東京・浅草での偲ぶ会では、開会に先立って、ニューオリンズの葬式のスタイルに従い、ブラスバンドが商店街を行進。続いて、パブ「HUB浅草店」での偲ぶ会に86人が出席し、現役や卒業生らが演奏。「日本のサッチモ」と呼ばれるトランぺッター、外山喜雄氏(1966年政経)と、バンジョー・ピアノ奏者の恵子氏(1965年第一文学)夫妻も登場。ニューオリンズの葬式の帰途で行われるように、明るい「セカンド・ライン〰聖者の行進」でバンドが練り歩き、聴衆も踊りました。
一方、大阪市のホテルモントレ ラ・スールでの偲ぶ会は、ジャズ愛好家団体「O.D.J.C」が発起人となり、約190人が出席。関西のバンドが次々と出演し、ラスカルズのステージでは、河合氏と同期でドラムスの木村陽一氏(1961年理工)、バンジョーの川合純一氏、トロンボーンの福田恒民氏というオリジナルメンバーに加え、トランぺットは稲門会会長の北浦康司氏(1983年教育)、クラリネットは加藤平祐氏(2001年商学)が務めました。フィナーレの曲は、「Till we meet again(また逢う日まで)」。明るく切ないメロディーに、プレイヤーもリスナーも胸が一杯になった様子でした。会の終わりに、ご遺族に会場から温かい拍手が送られました。
もう河合氏の生演奏を聞くことはできません。しかし、卒業生や現役、バンド仲間たちの演奏からは、彼のクラリネットの響きを感じ取ることができると思います。河合氏の音楽は生きている。He still keeps playing.
(阪口忠義 [1988年第一文学] 記)
(写真、<上>大阪の偲ぶ会では、河合良一氏の遺影を横に、卒業生らがステージに立った(撮影・八木沼卓)<中>大阪の偲ぶ会での、ニューオリンズ・ラスカルズのステージ(撮影・八木沼卓)<下>東京での偲ぶ会に先だち、ブラスバンドが浅草の商店街を行進(撮影・阪口忠義)