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川崎稲門会:ワセダサロン3月例会を開催
川崎稲門会
ワセダサロン3月例会を開催
寒さの戻った2025年3月15日(土)12:00から、武蔵小杉のユニオンビルでワセダサロン3月例会を開催した。23人が集い、山田幹事長代行(1975年理工)の司会進行、井上会長(1969年法研)の乾杯で始まった。会長は出席した「箱根駅伝健闘を祝う会」(2/15開催)の出席者集合と1993年から始まった小田原中継所(往路4区・復路6区)に1位で入ってきた選手の足型(早稲田は6選手)の写真を配布、また同会で知り得た横山勝興君(早大4年(当時):スポーツ新聞会・麻生区在住)をサロンに招待、紹介した。
事務局は春季代議員会報告等、永島常任幹事は出席した大和稲門会(2/22)について報告した。当日の講演は、当会常任幹事の小泉保彦氏(元日本銀行考査役、1971年法)の「異次元緩和の評価とこれからの金融経済見通し」である。小泉氏は日銀入行後、営業局や考査局の勤務を経験し、金融界全般を俯瞰できたと述べ、多くの時系列データを示して講演された。
「入行直後にニクソンショックとオイルショックを経験した。企業が血のにじむような努力で難局を切り抜ける姿を見せつけられ、金融政策の限界と民間の底力を実感した。その後も、営業局の係長として円高不況対策の先兵を務めたこともあるが、この時は、銀行融資が土地投機等に流れ、バブルにつながってしまった。こうした経験から、市場にお金を流すだけの異次元緩和には懐疑的にならざるを得なかったが、結局GDPは回復せず、目覚ましい効果は挙げられなかった。
2%の物価上昇目標は最近やっと実現したが、海外要因によるもので、内需増加に伴う上昇にはほど遠い。異次元緩和は日銀保有国債の異常な増加につながっただけと言える。金利上昇局面で国債が暴落した場合、日銀は実質債務超過に陥るリスクを抱えたわけである。これが市場からどう見えるか考えると、深刻なこととしか言いようがない」。
最後に、「豊富な海外資産や個人金融資産構成の健全さ等々を考えれば、日本経済はまだ大丈夫であろう」と締めた。金融経験者からの質疑もあり、時間が延びて散会した。
(文責:山田 隆)
《参加メンバー・敬称略》阿部政彦、石橋明久、稲葉茂、井上勝利、越智威雄、清水秀紀、杉山博、曽禰純一郎、竹達聡、多奈部純一、綱川健一、土肥恭一、戸辺憲、永井聡、永島偉行、濱志津子、保科卓爾、松下正夫、森脇敏和、山田隆、山本哲也、横山勝興(早大4年) 講師:小泉保彦氏