「2020-2021 Selfie」
新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に見舞われた2020年。学生たちは何を考え、感じ、そして行動したのか…… 。29の学生に自撮り写真(Selfie)を送ってもらい、その声を聞いた。
遠藤煕隆/えんどう・てるたか
創造理工学部 環境資源工学科 1年
環境問題に関心があり、高いレベルでこの分野を学べる数少ない大学の学部として、早稲田の創造理工学部に進路を決めた。希望の学科に進学できたものの、コロナの感染拡大により、どのような大学生活が始まるのか先が見えなかった。
入学後、見知らぬ同級生の様子が気になり、TwitterやInstagramを初めて使った。Twitterでは「#春から早稲田」のようなハッシュタグを付けた投稿が見られ、そこから同じ学科の人を見つけて、情報交換をすることができた。現在所属しているニつのサークルも、SNSで見つけたものだ。大学の知り合いも増えて、少し安心した。
春学期はサークル活動もオンラインだったが、友人もできてストレスを感じているという意識はなかった。だけど、リアルで人に会えるようになって初めて、毎日一人で部屋で過ごす、という状況には戻りたくないと思うようになった。同じ空間で話す、ご飯を食べる、スポーツをするという普通のことが、いかに大切なことかに気付き、普通であることのありがたさを強く感じている。
和田理香子/わだ・りかこ
基幹理工学部 数学科 4年
芸術、ゲーム、音楽のような身近なものにも数学は潜んでいるし、コロナの感染予測にも数理モデルが使われている。
研究分野の中で有名なものにライフゲームがある。ライフゲームとは、生命の誕生や進化などを簡易的なモデルで再現するシミュレーションゲームだ。ここに使われるプログラムは、周囲の状況による次の時刻の生死をルールに基づいて予測するものだが、それはさまざまなものに応用されている。
ライフゲームのプログラムをはじめ、実際にプログラムを書き、それによって導きたかった結果が出たときには喜びを感じる。アナログという連続的なものとデジタルという離散的なものを行き来できる数学をプログラムに実装することは、社会に数学が応用される姿を想像でき、興味深い。数学は全ての学問においての基礎であることに思いをはせる。
数学科では、数学が世の中にどのように適用されるのかを学んだ。就職を控えた今、地球規模で社会が抱える問題の解決のために、数学で何か貢献できるようになりたいと考えている。
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