稲門祭への思い | 早稲田大学 校友会
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稲門祭への思い

中止となった2020稲門祭。
参加を望んでいた多くの校友、在学生から、稲門祭への思いを込めて、2019稲門祭の様子を紹介してもらった。

MARCHING TIMELY

 早稲田学報でコロナ禍の中で活動する世界中の校友達の記事を読んでいたら、芸大ピアノ科卒業の嫁が非常に驚いていたので「稲門会っていうのは世界中に1400近くもあるんだよ。」と更に自慢をした。音大や医学部など単科大学の卒業生にとって、総合大学のエネルギーはいかにも羨ましいものであるらしい。

 この嫁の両親と初顔合わせをしたのも稲門祭の当日だった。私は朝からTシャツでラーメンを売り、胸突坂をダッシュで駆け上って着替え、自宅前の椿山荘に走り込んだ。息子から報告を受け、「でかした!」と叫んで、一刻も早くご挨拶をと考えたが、直近の都合が良い日が稲門祭の当日だったのである。広島から上京されるご両親に、まずは大学を見ていただこうと思った。息子の愛校心の程度は知らないが、彼もまた早稲田の校友であり、そのことをご親戚方にも大いに喜んでいただいたと聞いていたからであった。嫁の父親も芸大卒の音楽家で、「あれはキャンパスというより一つの町ですね。」と感心することしきり。話題が稲門祭に集中したお陰で結婚の段取りは知らない間に済んでしまった。

 私は、コロナ禍で中止になった今年の稲門祭実行委員長を仰せつかっていた。私には留学期間があって、同期より三年も年上だからである。卒年次稲門会が立ち上がった時にも、パリでオペラとバレエを鑑賞する二週間の旅行に出ていたせいで、欠席裁判で初代会長に決められたのであった。…はい。喜んで。

 年次であれ、地域であれ、職場であれ、稲門会の目的は親睦と母校支援。とにかく楽しくなければいけない。文京稲門会には「早稲田大学を卒業して、会費を払っている者」というゆる~い規定があるだけだ。早稲田大学の自慢は、誰もが言うように「校友の層の厚さ」に集約される。価値観の違う者同士がお互いをどこまで面白がれるか。その力量を確認して楽しむのが稲門祭であろうと思う。我が年次では、当日の焼きそばのためだけに、年に何度も会合を持っていた。スポーツ観戦に旅行、昇進祝いと、口実は次々にあった。自分が楽しめば他人も元気になると皆が知っているからだ。ウィズ・コロナであろうがアフター・コロナであろうが、この思いは変わらない。これからも一層の知恵はわく。来年の稲門祭はまさにMARCHING TIMELYなのだ!

 孫達も、大隈さんの銅像に挨拶をしたり、沢山の音楽に囲まれて歌を歌ったり、大隈庭園を走り回ったり、現役早大生に遊んでもらったりすることを楽しみに、焼きそばを食べに来る。

三石由起子

みついし・ゆきこ/日本文藝家協会会員。1954年長野県生まれ。81年第一文学部卒業。81年早稲田文学に掲載された『ダイアモンドは傷つかない』が講談社から出版され、ベストセラーとなり、翌年藤田敏八監督作品として映画化された。私塾・三石メソードを主宰して幼児教育と生涯教育に力を注ぐ。現在は執筆と翻訳のかたわら、ニッポン放送のテレフォン人生相談の回答者として活躍中。

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