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校友会のお宝!? 明治・大正・昭和の『早稲田学報』
早稲田大学の同窓会組織「早稲田大学校友会」では、1897(明治30)年から120年にわたり、卒業生に向けて会報誌『早稲田学報』を発行しています。今回、バックナンバーの中から明治・大正・昭和時代の魅力的な5冊をご紹介します。時代によって雰囲気の変わる早稲田学報をお楽しみください!
撮影=尾崎大輔(2006年社学)
『早稲田学報』第1号ってどんな内容?
明治30(1897)年3月発行 第1号
第1号 表紙
表紙が目次になっている
第1号は「論説」「講演」「翻訳」「新刊(批評)」「雑録」という構成で、「講演」には大隈重信・小野梓を助け、大学の礎を築いた早稲田四尊の一人である天野為之の講演文が掲載されている。また、「雑録」には校友会の報告から学部の前期試験問題まで、幅広い記事が見られる。発行所は「東京府豊多摩郡戸塚村六百四十七番地 東京専門学校内 早稲田学会」となっている。
英文記事も掲載していた『早稲田学報』
明治39(1906)年1月発行 第128号
第128号 裏表紙
色鮮やかな表紙が目を惹く
明治38(1905)年発行の第125号から明治39(1906)年発行の第137号まで、巻末に10ページほど「ENGLISH DEPARTMENT/英文欄」があり、英文記事が掲載されている。裏表紙が英語の目次になっていて、裏表紙側(左側)から英文欄の記事、表表紙側(右側)から和文欄の記事が読めるページ構成だった。
校歌が『早稲田学報』に掲載
明治40(1907)年11月発行 早稲田記念号(第153号)
第153号 P65 |
第153号 表紙 |
早稲田大学創立25年を記念する号で、冒頭には初代総長となった大隈重信や、学長となった高田早苗の論説が掲載されている。校歌が制定されたのもこの時で、創立25年祝典の「壮大なる提灯行列」という記事の中で「左の校歌を歌いつつ足並みそろえて行進」したとして校歌の歌詞が紹介されている。
完成直前の大隈講堂の塔から見えた景色とは?
昭和2(1927)年8月号(第390号)
第390号 P28-29
1927年当時の早稲田周辺
昭和2(1927)年8月号には、その年秋に控える創立45年祝典を目指して工事を急ぐ、大隈講堂の塔から周辺を俯瞰したイラスト『講堂の塔から』が掲載されている。旧3号館などを設計した桐山均一が塔の上部からスケッチしたもので、国会議事堂や富士山が見渡せたことが分かる。
昭和2(1927)年11月号(第393号)創立45年大隈総長記念講堂開館記念号
第393号 表紙
11月号の表紙は万国旗に飾られた、完成したばかりの大隈講堂の写真。その説明には「校旗を先頭に式場に入る教職員」とある。冒頭には当時の総長である高田早苗の記念式典式辞「学園の過去及び将来」が掲載されている。
※校友会保管の『早稲田学報』バックナンバーは非公開ですが、早稲田大学中央図書館で閲覧可能です(一部マイクロフィルムでの閲覧)。
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