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  オルケスタ・プリマヴェーラ



オルケスタ・プリマヴェーラは、1976年春(スペイン語でPrimavera)、オルケスタ・デ・タンゴ・ワセダOBを中心に結成された。現在では日本の大学で、アルゼンチンタンゴを演奏するサークルを持つのは早稲田だけになってしまったが、当時は中央大学や慶応大学など、いくつかの大学にもあった。メンバーのうち何人かは他大学で活躍した者も参加している。

  近年、‘60年代卒業の専属歌手が参加し、また‘07年卒業のバイオリニストがメンバーとなるなど、文字通り老若男女が存在する結成30年余の本格的なアルゼンチンタンゴ楽団である。
  世界的にみて、古典的なアルゼンチンタンゴは‘70年代以降に下火になってきた。しかし近年になってモダンタンゴの鬼才アストル・ピアソラ(故人)がもてはやされている。私たちは30年以上前からピアソラの音楽に親しんできたが、今再びアルゼンチンタンゴやバンドネオンの音色がテレビ等で聞こえてくると不思議な気がする。
メンバーはそれぞれ自分の仕事を持ちながら、いや、ひょっとするともう定年を迎える年齢になりながらも、タンゴと向き合う姿は学生時代と何ら変わらない。これまで30年も続いてきた楽団であるが、今後これが何年続くか、メンバー自身も興味のあるところである。